March 29, 2011

中国 義烏にて  その3

 義烏の記事も公開が延び延びになって申し訳ありません。このシリーズは、次回で最終回にしたいと思います。再度行くことがあれば、記事を登投稿しますね。


中国から帰国した際は、「日本は暖かい」と感じたのですが、現地はとても寒く、しかもエアコンの元電源を誤って切ってしまうというミスを犯し、気づかずに就寝。朝目覚めると、見事に風邪をひいていました。

さて、最近は、中国に興味を持たれる方も増え、日本のお客様をご案内差し上げる機会もあるのですが、日本と中国の感覚の違いと言うか、ギャップに驚かれる方も多いように感じます。今回は、中国の実情を少しでも分かっていただければと思い、義鳥でのトラブルについて記載したいと思います。

今回滞在したホテルは、ctripで予約し、1泊が158元でした。初日、ぐっすり眠っていると・・・突然けたたましい音で目が覚めます。サイレン音と共に、大型車が動く音。荷物を搬入・搬出しているらしき音。そのときの時間、午前3時前・・・30分ほどで終わるのですが、それから30分位すると断続的にこの騒音が繰り返されます。午前5時半くらいには、他の宿泊客が廊下で大騒ぎをし始めて・・・義烏初日は殆ど寝れませんでした。

表を歩いて音のしていた場所を確認すると、そんなに大きな敷地ではないのですが、どこかの会社の配送センターがあります。毎日この音に安眠を妨害されると考えたら、たまりません。すぐさまフロントに引き返し、上の階の反対側の部屋に変えてくれるよう交渉。1泊プラス10元で変更してもらいました。ただ、部屋の壁が薄いのは中国では標準的らしく、隣の部屋でテレビを見ている音や誰かが隣に訪ねて来て鳴らした呼び鈴が自分の部屋のものが鳴っていると勘違いしたり、防音には全く配慮のないつくりです。夜中の騒音が気にならなかっただけマシですが・・・



タクシーでのトラブル
義烏では、知らない人同士がタクシーで相乗りしていることがあります。運転手さんも小遣いを稼ぎたいと言うのがあるのでしょうが、割と積極的に声掛けをしているようです。私はと言いますと、海外で知らない人とタクシーで同乗して何処かへ行くなどはありえないので、全て断っています。そんな感じなのですが、義烏最終日、ホテルの前から義烏駅に向かう時にトラブルが起こりました。

駅で待つのが嫌だったので、前日に上海虹橋駅までの切符を買って、割とギリギリな時間にチェックアウト、タクシーに乗り込みました。その時の会話は以下のような感じでした。

運転手:どこまで?
私:義烏動車駅まで行ってください。
運転手:ハァ
私:(通じてないよ…)義烏駅まで
運転手:…
私:火車駅です。

ここで若い女性が乗り込んでくる
ビンワン方面に行きたいんだけど・・・
運転手:(女性に向かって)20元だよ
知らない女性:分かった

運転手:(私に向かって)で、何処だって
私:火車駅
運転手:ダメだ、方向が違う
私:…
運転手:40元かかるよ
私:ハァ?

私が泊まっていたホテルから義烏駅まで25元くらいで行きます。恐らく、運転手さんはこの女性の目的地まで行って私を義烏駅まで連れて行くつもりだったのでしょう。遠回りになりますが、メーターを倒した分で、多めにかかる分も含めて私に払えと言うことなのでしょう。

あまり気分が良くなかったので、猛然と抗議。
25元で行く所をなぜ40元払わなければいけないんだ?
あんたが行き先を告げたのは、この女性の後だろ
分からなかったのはあなたじゃないか?
駅は沢山ある。バスターミナルも駅だ
(バスターミナルの場所は知らなかったのですが)バスターミナルに動車が止まるの?


ふとシートを見ると、
「お客様の同意なしに第三者を乗せて運ぶことはありません。もし運転手が強行したら代金は払わなくてもかまいません」
といった内容の文言が

で、「ここに書いてあるけど、私は知らない人を乗せることは同意してないよ。あなたがどうしてもその女性を運んだ後に駅に行くと言うなら代金は払わないよ」
というと、後から乗り込んできた女性が、「降ります」と言って出て行きました。

少し悪いな、と思ったのですが・・・その後の運転手の対応が良くなかったのは言わずもがなです。

本来は、こういったタクシー運転手はパスすべきでしょうね。無理に乗っていてもいいことはひとつもありません。私も、ギリギリじゃなければ別のタクシーで向かったのですが・・・

March 27, 2011

海外現地法人社員の日本での職場研修の実態

中々ブログの更新が出来ずに反省しています。継続的にひとつの事を続けるのは難しいものですね。

昨日、当事務所のパートナー企業の社長(タイ人)とランチミーティングを行いました。その際、彼が興味深い話をしておりましたので紹介します。現在、とある在タイ日系企業の工場から日本の関連会社工場へ3週間程度の予定で研修生が来ており、OJTを主体とした実務研修が行われているそうです。彼は、通訳として現地に常駐しているのですが、研修生たちの不満が沢山出ているとの事です。

製造業では、コストダウンを実現するため生産現場を海外に移転する会社も増えています。そこでは、5Sを初めとした生産現場の管理手法が中々定着せず、対応に苦慮している企業も多いものです。海外現地法人の従業員に日本への研修旅行を実施するというのは、日本国内の5Sが定着している現場を経験してもらうことで、本当の5Sを理解し現地法人の生産現場へ広めてもらうためのリーダーとなって欲しいとの思いもあるものです。

では、その企業では当の研修を受けている現地社員たちの反応はどうだったかと言うと・・・
「タイでは散々5Sの事を言われていました。私たちはこの事については良く理解しています。なぜ今更5Sをやらなければいけないのでしょうか?」
「私たちは選ばれて日本に来ました。最先端の技術・技能を学べると期待していたのに、5Sを中心とした研修なんて・・・がっかりです。」

といった意見が多かったようです。新しいことにチャレンジしたい前向きな気持ちの裏返しだと思いますが、ワークプレイスラーニングという視点から見ると、あまり望ましくない状況のようです。こういった事は、タイだけでなく中国でも頻繁に起こっています。学んでもらうことの組み立てと参加者への意識付けが十分ではなかったのでしょうが・・・また、この様な不満が海外法人社員から出てきたときに、すぐに指導できる能力を持った通訳をあてるか、日本法人の管理者へ迅速な報告をあげさせることが必要になります。対応はすばやく行うことが必要になりますが、通訳が不満などを報告しないケースも多いようです。