November 27, 2008

労働基準法が改正されます

新聞等でも報道されておりますのでご存知の方もいらっしゃると思いますが、労働基準法が改正されます。改正点は以下の点になります。

有給休暇の取得
これまでは1日単位での取得だったものが ・・・⇒ 1時間単位で取得を認めなければならなくなります。

時間外手当の割増率の変更
月60時間を越える残業時間については50%の割増手当ての支払いが必要になります。

法律に対応していくと言うことは、コスト増加の要因となります。増加するコストを吸収できるように、付加価値の向上、個々の社員のスキルアップによる労働生産性の向上が求められる事になります。

意識面の改革は簡単にできることではなく、採用においては、「企業の業績向上が自らの待遇改善につながる」という事を本当に理解している人をターゲットにする事が最低限必要になるのですが、採用のためのハードルをどんどん高くせざるえなくなっています。採用活動の重要性がより一層高くなっていくのは間違いないと感じています。



【お知らせ】
日本政策金融公庫 国民生活事業では、取引先の販路開拓を支援するため、ホームページ上でビジネスマッチングサイトを開設することになりました。登録の受け付けは平成20年12月1日からです。詳しくは、下記サイトをご覧下さい。
http://www.k.jfc.go.jp/pfcj/pdf/topi081112.pdf



November 20, 2008

出戻り

ある週刊誌で読んだのですが、とある商社が出戻り社員を大量に採用している。出戻り社員は復帰したその日から実績を上げてくれる事を期待でき、採用リスクの低い超即戦力となる人材だ、との事でした。企業側、出戻り社員側、双方のインタビュー記事が載せてあり、漫然と読み流していたのですが・・・

私のいた銀行も出戻り社員を募集しているようです・・・
しかも、再入行時の資格・給与は退職時の水準を保証するとか。

就業規則には「退職者は採用しない」の文言があったのですが、あの文言も改定になったのかな・・・などと、どうでもいい事まで考えてしまいました。

私自身は10年近く前に退職しており、給与などが銀行退職時の水準になってしまうと困るので、こんな前に退職した人をターゲットにしているのではないと思いますが、その銀行の退職者の間で結構話題になっているようです。私が退職する頃から生保業界に転職する人は多かったのですが、ここ最近は生保業界に加えて不動産業界に転職する人も多かったようです。金融バブル崩壊で勤務先が倒産した元行員や不安を感じている元行員の中には戻りたいと考えている人もいるだろうな、と容易に想像がつきます。

また、自分自身が転職した時のことも思い出しました。当時、日本はバブル崩壊後の失われた10年の真っ最中で、銀行員の役割は企業を育てるバンカーとしての役割から利ざやを稼ぐファイナンスカンパニーの社員としての役割へ移行している最中でした。経済が右肩上がりの時代から低成長の時代に移行しており、銀行が取った方針としては正しいものだと考えていますが、そこでの仕事は私個人に取ってはエキサイティングなものにはならない、と考えさせられる変化でした。当時退職した人の中で私のように考える人は多く、いわば、個人の理念ややりがいを重視した上での転職だったような気がします。

そうかと言っても、隣の芝生は青く見えるものです、転職後に「こんな筈じゃなかった・・・」と思うケースも出てくるものと思います。団塊世代の大量退職とノウハウ伝承の不十分さ、取扱商品が多様化していくスピードに人材育成が追いつかない等、銀行側の事情もあっての事だと考えますが、やり直しができる機会を退職者にも提供するというのは企業側として大変勇気がいることであり、お互いにとって良い結果が出る様に努力してもらいたいな、と感じました。