September 30, 2008

採用の際に考えること・・・設計図は作っていますか?

 先日、ある機械メーカーの社長とお話しました。その会社が対象としている市場はそれほど大きくなく、また顧客である製造業は生産の海外移転を進めているそうです。売上がジリ貧状態にある中で、社員の定着率もあまりよくなく、求人誌などに掲載する際の採用コストも負担になっているということでした。
 私たちが支援する際、その会社の競争環境と会社の方向性を確認させて頂いております。3〜5年後の会社の「ありたい姿」からブレイクダウンしていき、組織単位ごとの仕事、組織構成メンバーの役割、社員個々人に必要とされる能力について検討を行ないます。こうした作業を当事務所では設計するという表現でお話をさせていただくことがあります。
 先の機械メーカーは、競争環境の中での自社のポジションを考えると、競争劣後にあると考えられます。人事戦略を立てる前に経営戦略をきちんと立案することが必要になります。また、実行力も問われます。採用、育成の方向性が良い方向に回り始めれば組織全体の実行力は向上していきます。必要とする人の要件を明確にし、面接ではこの要件を測定できる質問を展開していくことになります。
 よく言われることですが、家やビルを建てる際は、設計図面をきちんと作成してから建設を行います。会社の組織をつくるには、構成メンバーが必要になります。制度設計を行わずに面接、採用と手順を進めることは、図面をひかずにビルを建設するようなものです。


September 21, 2008

採用について考える Part1

 今日は日曜日ですが、事務所に出社しているため、投稿したいと思います。今日、熊本市では藤崎宮大祭というお祭りがありました。当所は、そのお祭りに参加する人たちが行進する並木坂の通り沿いにありますので、毎年この時期になると騒がしくて仕事が出来ません。といっても迷惑ということではなく、仕事よりも楽しいことがあるのに・・・、という心境になって仕事がはかどらないのですが・・・。事務的な仕事がたまっているのに、朝から行くとふらふらと祭りの見物に出かけて、結局何もできなかったという事になるに違いない、だから夕方から出勤しよう、ということで午後7時に出てまいりました。おかげで今日予定していたことは殆ど完了しました。
 さてさて、今日は、顧問先の来年の新卒採用方針などの確認をしていたのですが、感じたこととしては、面接時の質問技法として説明していることを現場での教育にも活用しているところがあり、その様な会社は、景気が停滞する中で業績の向上を実現しているところが多いということです。
 当事務所が採用にあたっての基本方針を説明する言葉に「一事が万事、2度あることは3度ある。3度目の正直という言葉は成り立ちません。」というのがあります。これはどういった事かと言うと、人というのは躓く時はかならず同じような躓き方をする、というものです。会社は、業績の向上に貢献できる人物であることを期待して採用を決めます。しかしながら、色々な会社でお話をうかがう中で、そう判断した根拠が不明確なものが多いと感じるのも事実です。
 これから先しばらくは、採用面接をテーマに記事を投稿していきたいと思います。

 明日から、またよろしくお願い致します。